人は不要になるのか?
──マクドナルドのカウンターで、少し怖くなった話
休暇中、マクドナルドに入った。
カウンターに店員はほとんどいない。
注文も支払いもセルフ端末で完結する。しかも現金にも対応している。
人は、商品提供にだけ集中している。
スーパーに行けば、レジはほぼセルフ。
ファミレスでは、注文はタブレット、配膳はロボット。
居酒屋では、QRコードで注文が完結する。
気づけば、「人と話さずに完結する店」が当たり前になっていた。
これは、便利さの話ではない
これは利便性の話ではない。
経費構造の話。
どの業態にも共通しているのは、
「人件費を下げる」ではなく、
「人件費を最初から入れない設計」になっていること。
もし最低賃金が1,500円になったらどうなるか。
答えはシンプル。
「払える会社だけが、人を使える。」
- 自動化するか
- 縮小するか
- 消えるか
この三択になる。
それでも、人が必要な仕事は残る
一方で、人手不足で廃業する業種も増えている。
そして、自動化できない仕事も確実にある。
私が身を置いている糸偏
紡績・編み・縫製・パターンの世界。
布を触り、形をつくり、直し、合わせる。
これは間違いなく、人が必要な仕事。
でも、ここが本当の問いになる
仕事は残るか?
たぶん、残る。
では、
産業として成立するか?
これは、まったく別の問題。
職人が評価されても、業界は潰れる
最近、「職人の価値」という言葉をよく聞く。
それは正しいと思う。
でも、同時に危険でもある。
- 単価が上がらない
- 人が増えない
- 育成に時間がかかる
- なのにコストだけが上がる
この構造のまま、
「職人が大事」と言い続けても、
産業としては確実に痩せていく。
尊敬されながら、消えていく。
問題は「人」じゃない。「モデル」
問うべきなのは、
「人は必要か?」ではなく
「人を前提にしたビジネスモデルは、維持できるか?」
という問いになる。
自動化できない仕事ほど、以下を進めなければ、先に行き詰まる。
- 仕組み化
- データ化
- 分業化
- 再利用化
たぶん、これから起きること
服は作られる。
でも、作れる会社は減る。
技能は残る。
でも、産業は細る。
このまま、何も変えなければ。
おわりに
マクドナルドのカウンターで感じた違和感は、
飲食業界だけの話ではない。
「人を中心に組み立ててきた産業」が、
根こそぎ作り替えられる時代に入ったというサインだと思っています。
アパレルも、例外じゃない。
